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2023/08/10
DSP Actionで飛行機のクラッシュシーンに音をあてよう
DSP Actionは、迫力あるティーザー、アクションゲーム、スリリングなアニメーションなど、物体を破壊する音を作るのが得意なサウンドデザインツールです。以前のカークラッシュブログ同様、今回は飛行機の墜落シーンに音をあててみましょう。
飛行機のエンジン
まずは動画再生機能で、飛行機の動きに合わせて線を描き、エンジン音を作りましょう。
- ムーブ_プロペラ機パッチを選び、エンジンのトーン、ノイズ、風切り板のトーンのレベルを下げます。
- 飛行機が落下するように、スケッチパッドの上から下へ線を描きます。
ヒント: よりリアルなエンジン音に仕上げるために、同じ線を使った2種類のバリエーションを使う方法もあります。ディレイ値を1に設定した遠距離の音と、ディレイ値0&フランジャー値を減らした近距離の音を用意し、飛行機の接近に合わせてDAWでクロスフェードさせる方法です。
- さらにムーブ_風切りパッチで、低音、中音、サブ音のみを発する風音も追加すると迫力が増します。
クラッシュ
衝突音は、衝撃音と破片音の2つのレイヤーで表現しています。
- 衝突には、ヒット_岩パッチを使いました。 ライザーパラメーターは低い値に設定されています。 中心線を素早く通過すると「ドガーン」と衝撃を引き起こし、その後「バラバラ…」と岩の破片音が鳴ります。
- 衝突後、飛行機はそのまま数秒間地面を滑ります。 スクレイプ_砂利パッチを使って、スケッチパッドの中心から右に向かって線を描くことで、振幅も減少していきます。
- 破片音は、ブレイク_ミックスパッチを使い、主に岩と木のレイヤーと少量の金属の音を設ける設定にしました。
- コントロールセクションのシードのサイズ、シードの密度、シードのちらばりパラメーターは比較的高い値に設定しておくと、多くの破片をトリガーしやすくなり、より大規模な音に仕上げやすくなります。
- (全てのトーン系パラメーターを下げた)ブレイク_クラッシュパッチも加えると、大きな金属系の破片も追加できます。
炎
ムーブ_炎パッチは、飛行機から火が上がる際に使いました。2つの効果音バリエーションを作り出しています。
- 点火の瞬間の音は、炎、シュー音、煙、風切り音パラメーターを高く設定しておき、スケッチパッドの一番上まで素早く描いて「ボオッ」と炎を出した後、ゆっくりとスケッチパッドの下部へ戻して、火のヒス音を残します。
- 2番目の音では、炎パラメーターのみを高くし、シュー音と煙のレベルを下げて「ゴオォー」とした音にします。線を数秒間上部にとどめた後、動画の終了とともに下に移動してフェードアウトさせます。
DSP Actionには幅広いサウンド合成・制御パラメーターとスケッチパッドが備わっており、衝撃・破片系のアクション音を、柔軟かつ表現力豊かに、瞬時に生み出せます。他のブログでも、DSP Actionを使用した様々なサウンドデザイン例を解説しています。

