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2020/12/03
GameSynthで、シーン別の水音を演出しよう

Modularモデルのサウンドモジュール群を活用すれば、「海」「雨」「洞窟」「水道管」など、様々なシーンの凝った水音を作成できます。
RainやWindなどの天候・環境系モジュールを活用しながら、ロジックやエフェクトを組み合わせていくアイディアを見ていきましょう。
凝った雨音
下の動画は、雨音の響きを綿密に調整できる、雨音モデルの一例です。
- 設定が異なる4つのRainジェネレーターを用意。
- Far Shower(遠くのシャワー音)、Close Shower(近くのシャワー音)、Heavy Drips(重めの滴り)、Light Drips(軽い滴り)というメタパラメータを作り、音量を調節するGainモジュールと繋げている。
- Shower Density(シャワー音の密度) 、Drips Rate(水の滴りの頻度)というメタパラメータを作り、 RainモジュールのDensity/Rateパラメーターと繋げている。
- Filterというメタパラメータを作り、ローパス設定にしたEQ Filterのカット周波数と繋げている。
画面左側のメタパラメータを調節すれば、雨音をすぐに欲しい音へと調整し、音を書き出して使用できます。
洞窟の水滴
- Rainモジュールは、水の滴りのみ出すように設定し、かつ雨粒の落下表面を「湖」設定にしています。
- ローパス設定のBiquad Filter(バイカッドフィルター)とReverb(リバーブ)によって、広い洞窟空間を演出しています。
海の遠鳴り
- ノイズ成分の多い波や海風の「ザザァ…」を表現するため、RainモジュールとWindモジュールを使用。
- ループ設定にしてある2つのオートメーションカーブ(Waves1、Waves2)、およびLerpモジュールにWave Height(波の高さ)メタパラメータを接続することで、音量が山なりに変化していく。
- Pitchメタパラメータを、ベル設定のEQ Filterの周波数に繋ぐことで、音の高さを調整(波の泡音がはじけるような、高周波ノイズ「パチパチ」も再現しています)。
- モジュール下部でも、Biquad Filterと各種カーブを使うことで、「海からの距離」を調整できるようにしています。
水道管
Comb Filter(コムフィルター)とTube(管)モジュールによって、歪んだフィルタリングと共鳴成分の形成を表現できるため、結果として水音が配管を通るような音に加工されていきます。
Density(濃さ)メタパラメータを用意し、RainモジュールのDensity/Rateパラメーターと接続することで、水の流量を調節しています。
