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GameSynth version2021.1リリース
2021/03/03

GameSynth新機能「スケッチパッドスクリプティング」解説

GameSynth の目玉機能の一つに、マウスやペンタブで線を描いて音が作れる「スケッチパッド」 があります。この機能を使えば摩擦音、風切り音、パーティクルなど、あらゆる効果音がリアルタイムにコントロールしながら作れます

GameSynthバージョン2021.1ではさらに、マウスやペンタブ以外にもスクリプティングで線を描く機能が追加されました。

  • ハンドドローイングが難しいような線を描画できます。
  • 曲線の描画に正確な精度が必要な音の作成に、便利です。
  • ペンタブレットがない場合でも、筆圧情報を入力できます。

※スクリプティングはGameSynthに搭載されている全サウンドモデルで使用できます。
※下記は動作中のスクリプトの例です。



スケッチパッドの下にあるアイコンをクリックすると、スクリプト編集画面が表示されます。画面上部はコード記述エリア(シンタックスハイライトあり)、下部は警告・エラー表示エリアです。

作成(またはロード)したC#スクリプトは関数本体に挿入されるため、あらゆるステートメントを使用できます。たとえば下図のように、Math名前空間の三角関数を呼び出すこともできます。

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この短いスクリプトによって、下図のパーティクルモデルに示す、手書きでは難しいリサジュー図形(二つの単振動の合成図形)が描かれます。時間の経過とともに筆圧値も徐々に増加し、線も太くなっているのが見て取れます。

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スクリプトは、AddPoint関数によって個々のポイントを追加し、それらを繋ぐことで曲線が生成されます。この関数の呼び出しは、スクリプト内で赤く表示されます。AddPoint関数は、「ポイントのx座標」「y座標」「筆圧」「タイムスタンプ」の4つの引数を取ります。

  • x、y、および筆圧引数の有効範囲は[0…1]で、この範囲外の値は自動的にクリップされます。
  • タイムスタンプは秒単位で表され、有効な範囲は[0…60]です。

上図の例では、このAddpoint関数をfor文でループさせつつ、タイムスタンプを増加させていくことで、複数の点を描画しています。編集画面の三角のボタンが押されたとき、カーブが描画されます。


スケッチパッドスクリプトは、複雑かつ正確にサウンドをコントロールする新しい機能です。ご自身のプロジェクトにお役立てください。






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