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2024/11/12

DaVinci ResolveとGameSynthの統合

DaVinci Resolveは、無償から始められる高機能動画編集ソフトです。

このたびTsugiでは、DaVinci Resolve上からGameSynthを操作して効果音を生成できる、新たなアドオンを開発しました!

「映像クリップの長さにぴったり一致するハイクオリティな環境音を挿入する」「タイムライン上のマーカーに効果音バリエーションを自動挿入する」といったテクニックを、動画編集ソフト内からGameSynth Tool APIを介して行えるため、映像制作の時間節約になります。

本ブログでは、よく利用されている動画編集ソフトからGameSynthを制御できる、DaVinci Resolve用のための新しいPythonスクリプトについて説明していきます。プロシージャルサウンド生成で、映像作品の音演出に幅を出してみましょう!

はじめに

ResolveでPythonスクリプトを実行するには、適切なバージョン(3.6 以上、64ビット) がコンピューターにインストールされている必要があります。必要に応じて、こちらから最新バージョンをダウンロードしてください。

Pythonの実行には、Windowsに3つの環境変数を追加する必要があります:

PYTHONPATH C:\ProgramData\Blackmagic Design\DaVinci Resolve\Support\Developer\Scripting\Modules
RESOLVE_SCRIPT_LIB C:\Program Files\Blackmagic Design\DaVinci Resolve\fusionscript.dll
RESOLVE_SCRIPT_API C:\ProgramData\Blackmagic Design\DaVinci Resolve\Support\Developer\Scripting

その後、Tsugiの公式サイトからGSAPI_RenderCurrentPatch.py​​スクリプトをダウンロードし、次のフォルダにコピーしてください。
C:\ProgramData\Blackmagic Design\DaVinci Resolve\Fusion\Scripts\Edit

このスクリプトは、Resolveの無料バージョンとStudioバージョン両方で動作します。DaVinci Resolve内の「Workspace」メニュー下の「Scripts」セクションからスクリプトウィンドウを開けます。

アドオン

クリップ上で効果音を書き出し

スクリプトには、現在のGameSynthパッチを書き出しし、タイムラインに追加するための、複数の方法が用意されています。

Over Clip(クリップ上)」モードを選択すると、現在のビデオクリップ (再生ヘッドがある場所)の正確な時間幅と一致するwaveファイルが生成されます。これは、雨、都市や森林のアンビエント、室内のルームトーンなどの環境音を追加したい際に特に便利です。

オプションとして、「(新しいオーディオクリップを挿入するための)オーディオトラックを選択する」あるいは「トラックを新規作成する」を選択できます。 新規にクリップを挿入するタイムラインのセクションに既にオーディオクリップがある場合は、書き出しが許可されないので注意してください。

書き出しモード1

再生ヘッドで効果音を書き出し

前のモードは、無限に音が続くタイプのGameSynthパッチを対象としています(つまり必要な尺で書き出しする前提のパッチ)。

固定時間のワンショットパッチの場合、クリップより短い場合は音が追加されず、クリップより長い場合はクリップの尺の長さに合わせてトリミングされます。

特定の位置にワンショットパッチを挿入する (または無限パッチを任意の時間で書き出し)には、「At Playhead(再生ヘッドで)」挿入モードを使用できます。

新しいサウンドクリップは再生ヘッドの位置に正確に挿入され、パッチが無限の場合は指定した長さの時間で書き出されます。
書き出しモード2

マーカー上で効果音を書き出し

最後の挿入モード「At markers(マーカー上で)」では、タイムラインの各マーカーにGameSynth パッチの効果音バリエーションを書き出しできます。これは、映像に繰り返しのアクション(足音、銃声、水滴など)が含まれている場合に特に便利です。

このモードでは、オーディオクリップを追加するマーカーの色を選択できます。前のモードと同様に、現在のGameSynthパッチの時間が無限の場合は書き出しする尺の長さを指定できます。

マーカー同士が近すぎる場合、クリップが重ならないように、新しいサウンドトラックが自動的に追加されます。

書き出しモード3

プロシージャルサウンドを使うことで、最高のサウンド品質を維持しながらワークフローも高速化できます。たとえば映像クリップの長さが変更された場合も、必要な効果音ファイルをすぐに再生成できるため、潜在的に有害な(音の劣化を引き起こす)ポストプロセシングを行う必要もありません。

このスクリプトはGameSynth Tool APIを使用しています。3Dアニメのソフトウェア、ゲームエンジン、DAW等々とのその他の統合については、公式Webサイトをご覧ください。


※2024/11/12現在、当スクリプトや他のスクリプトで使用されているUIマネージャーのサポートが、Blackmagic DesignのDaVinci Resolve無料バージョンから削除されました。従って、このスクリプトはStudioバージョンでのみ動作します。




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